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アツヲに訊け!スーパー![46]
   
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いつか何かの役にたつ「アツヲに訊け!」のスペシャル版!
「アツヲに訊け!スーパー!」第46回!
なんか外に出ると鼻水出るし、目も少し痒い。
でも絶対に花粉症じゃない!絶対に違う!


 
断捨離できません。思い出の品もいっぱいで、片付け上手になるにはどうすればいいですか。
もっちーず(34歳・女)


 ただ気に入ったモノを溜め込み隙間なく並べることを楽しむのは人生の前半までだ。頭のどこかで手持ちを減らさなければという囁きが聞こえ始めたということは、オレたちの生活の半分は喪失でできているということがわかってきたからだ。日本の住宅事情を考えると家を博物館にすることはできない。大英帝国時代にイギリスの貴族階級で芽吹いた収集と分類の学問である博物学は人類にとって意義のあるものだが、展示のボリュームが優先され、これを真似ると家がたちまちヴィレッジヴァンガードになってしまうだろう。ミロのビーナスの両腕の欠損が人々を惹きつけるように、あえてその証拠を隠すことによって思い出がより生き生きと輝き出すことだってあるんだ。

 参考として読んでほしいのは近代歴史上の人物が書いた獄中手記である(たとえ罪を犯した者の言葉でも、社会にとって必要性が認められれば販売を続けるという懐の深さが日本の出版業界にはある。ちなみに思想的に本当にヤバイ本は意図的に一般人が二の足を踏むような異常に高額な定価が設定されている。これも出版社の良心である。注意したいのは獄中で書かれたやつを選ぶということだ。出所してから企画・執筆されたものはタレント本と変わらないものも多い)。監獄という世間から隔絶された場所で綴られる文章は圧倒的である。自身は有罪判決で投獄されており社会的マイノリティーであるゆえ、世間の物差しという補助器具にはいっさい頼ることができない。使える道具は冊数の限られた本とノートと筆記具のみで、論理のほぼ全てを自分の頭で構築しなければならない。娯楽や快適性ゼロ。スポンサーも出版の希望もない。読者にしてみてもその文章がどこに辿り着くのかもわからない。それでも著者と読者がこれほど接近できる本は獄中手記をおいて他にない。現代ならば千利休より獄中手記だ。

 極限に削り落とされた空間で著者とサシで向き合ううちに、正義とは、社会とは何なのか、自分の価値観が何度も崩壊するだろう。そして読後にはその文章に対する判断もすべて読者自身が下さねばならない。これがなぜ断捨離に効くかといえば、まさに価値観の再構築こそが断捨離だかである。モノというのは思い出の「パッケージ」に過ぎない。だから重荷に感じたら捨ててしまっても問題はないんだ。その出来事が自分にとって本当に大切なことなら忘れない。また記憶を美しく磨いてくれるのは思い出の品ではなくむしろ時間である。そして忘れるな、思い出は過去だけでなく未来にもあるものなんだ。







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by hoo-ja986 | 2018-03-08 18:16 | アツヲ@営業部
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