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アツヲに訊け!スーパー![52]
   
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いつか何かの役にたつ「アツヲに訊け!」のスペシャル版!
「アツヲに訊け!スーパー!」第52回!
TV・DVD・ゲームに依存できなくなるときが、
いつかくる人と、もうきた人へ。老化にようる体力低下こわい。


 
いまの子供はTV・DVD・ゲームに依存しすぎだと思います。アツヲさんの子供の頃は何をして遊んでいましたか?
よっちゃん(56歳・女)


 有史以来紛争が絶えないアフリカ大陸の生むブラックミュージックは、いまや世界の音楽シーンの先端を突っ走っり、ビートミュージックは1拍を5連符で刻み始めた。テクニックが進化してフィギュアスケートの3回転が4回転になったとか、そういう話ではない。技術的ブレイクスルーに関係なく、4連で刻むのが当然の時代に、周りから眉をひそめられながら5連を刻んでいたやつがどこかにいたということだ。非常識の声を押し切って何かを続けていると、後から時代が付いてくることなんて大して珍しいことじゃない。すまない、話がスリップしてしまった。

 オレも同じだったよ。TV・DVD(映画だろうか、アニメだろうか。どちらでもいいけど)・ゲーム、結構。好きなだけ依存させればいいじゃないか。テレビもデジタルエンターテイメントも記録媒体の開発も全て日本がリードしてきた。この国に多くのマイルストーンを残してくれた、いままさに引退真っ只中の世代に感謝するばかりだ。技術オタクによる技術オタク国民国家のためのこの盛り上がりがなければ、世界から見た日本はいまだ「Kamikaze」の国だ。画面に見入るのと、和歌を詠むのと何が違うんだ。どちらも日本の(かつての)伝統芸である。

「その集中力を勉強に使ってくれれば」という気持ちも理解できるが、その実現には構造的欠陥がある。子供たちはどんなことも教科書に載った瞬間につまらなくなることを知っている。言い換えれば大人たちが議論を尽くし、検定作業を経て、満を持してページに印刷されたことは常に「終わったこと」なんだ。この表現には語弊があるかもしれないが、少なくとも子供達はそう捉えているだろう。子供達が興味をもっているのは現在進行形の事柄だ。ブロックチェーンや量子コンピューターについての決定稿は教科書に載っていない。決定打を持っている人間が世界にはまだいないからだ。だがおそらく10年後には出てくるだろう。それはいま「子供」と呼ばれオレたちの保護により生存している者たちの中の、いわゆる優等生ではないほうからだ。

 成長から「親殺し」のエレメントを完全に取り除くことはできないように、子供の主な任務は理解不能な行動で大人を発狂させることだ。一昔前はそれをアジる(扇動する)のが兄もしくは親戚のお兄ちゃん、叔父さんなどだったが、テレビがお茶の間から個人の部屋に移動して、スマホの画面から情報を得るようになった現代、大人までもが自分自身に興味の軸足を移してしまった。何かに興味あるそぶりをみせると、関連するジャンルからその枠をはるかに超えたものまで、蒸気機関車の火室に石炭を入れるかのごとく、新しい知識を次々に放り込んでくれた(そしてこちらのほうが重要なのだが、間違った知識を修正してくれた)存在がもういない。依存させろと言いつつ、オレはこのミッシングリンク、キュレーターの不在には不安を覚える。自分の好きなものだけを追いかけいく(ひとつのテーマだけをどんどん細分化して純化させる)と論理が薄っぺらになっていくだけなんだ、宿命的に。

 情報を得るのは画面からだろうと紙からだろうと関係ない。むしろ子供が画面にかじりつく集中力があるうちに、なるべく多くのジャンル、広い世界と、毒を見せてあげよう。どの分野においてもその世界を体系的に理解するには、10代半ばまでがリミットと言われている。そのリミットまでに子供の好奇心に火種を投げ込み、ガソリンを撒いて、隣接する分野にどんどん延焼させ、どれだけの面積を焼け野原にすることができるかが大人の腕の見せどころだ。子供に興味の行き止まりだけは作ってさし上げたくないからな。




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by hoo-ja986 | 2018-06-06 23:16 | アツヲ@営業部 | Comments(0)
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